吉村 周山(よしむら しゅうざん・1700-1776)先生に学ぶ

『和漢名筆画英(画英)』(わかんめいひつ がえい)

成立年 1750年

場所  大坂

巻冊数 6巻6冊

明清絵画の新しい風

根付師としての顔も持つ周山は、明や清の挿絵本を目にする機会が多くあり、画譜に中国絵画を引用する際にはその知識が、より正確にかつ遺憾なく発揮されている。模写をした「上官焚香図」(右頁)では侍者の頭が平たくつぶれた形にデフォルメされ、従来の狩野派流の漢画にない新しいおもしろさをみせる。線の息継ぎに注意して写してみると、どことなく「漢」では言い表せないようなやわらかさが感じられた。

〈参考文献〉小林宏光『近世画譜と中国絵画 ―十八世紀の日中美術交流発展史―』(上智大学出版、2018)


・奈良女子大学学術情報センター本(6巻3冊) 国文学研究資料館 新日本古典籍総合データベース DOI:10.20730/100259014

・金沢美術工芸大学附属図書館本(6巻6冊) 金沢美術工芸大学附属図書館 絵手本DB 53

・The Metropolitan Museum of Art本(3巻のみ1冊) The Met Collection JIB149 *After Kano Tan'yūの表記

・龍谷大学図書館本(6巻6冊) 龍谷大学図書館 貴重資料画像データベース 720.9-39-6


<模写について>

模写したページ ①https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100259014/viewer/15

        ②http://www.afc.ryukoku.ac.jp/kicho/cont_01/pages_01/0139S/0139.html?l=1,2&b=1&c=06&q= 14ページ目

模写の方法 JPEGダウンロード後、プリントアウトして敷き写し

使用した紙 永豊(中国紙、100枚 600円)

使用した筆 方寸千言(鳩居堂製、600円)

使用した墨 濃墨液(古梅園製、200ml 800円)


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吉村周山先生の ほかのおすすめ絵手本

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『和漢名筆画宝(画宝)』(わかんめいひつ がほう)

成立年 1767年

場所  大坂

巻冊数 6巻6冊


・国文学研究資料館本(6巻6冊) 国文学研究資料館 新日本古典籍総合データベース DOI:10.20730/200010561

・金沢美術工芸大学附属図書館本(6巻6冊) 金沢美術工芸大学附属図書館 絵手本DB 88

・早稲田大学図書館本(6巻6冊) 早稲田大学 古典籍総合データベース 文庫31 E0484

・東京藝術大学附属図書館 本(6巻6冊) 国文学研究資料館 新日本古典籍総合データベース DOI:10.20730/100275153

デジタルアーカイブ模写派!

かつての画家たちが、なんども筆でうつし、まなび、脈々と我が物にしてきた、絵画の教科書「絵手本」。 絵手本にならうことは、実際には会うことの叶わない、いにしえの名人たちとの対話であり、また、学習の時間でもありました。 いまは、検索によってそれらをWEB上で自由に見ることができる時代です。 このサイトでは、絵を描くものの目線で「学びたい」と思う絵手本のデジタルアーカイブを集めてみました。