丹羽 嘉言(にわ よしのぶ・1742‐1786)先生に学ぶ

『福善斎画譜』(ふくぜんさいがふ)

成立年 1814年

場所  尾張

巻冊数 5巻5冊

神気漂う独特の絵画

嘉言は尾張藩に仕えた文人画家で、元代や明代の絵画を独学した。模写した箇所は、渡来して長崎にいた仏師・范道生の羅漢図を嘉言が写したもの。なぞっていると精神が落ち着いてくる不思議な力のある絵だ。第三巻から第五巻にかけては鳥、獣、虫、魚が描かれるが、ただの動物画ではない。『聖師録』という生き物の善行を記した書物に題をとり、絵画化したものだそうだ。とても興味深い画家である。〈参考文献〉小林宏光『近世画譜と中国絵画 ―十八世紀の日中美術交流発展史―』(上智大学出版、2018)


・The British Museum本(5巻5冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース BM-JH241

・The British Museum本(5巻5冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース BM-JIB0438A

・The British Museum本(乾坤2冊 雑丁) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース BM-JH242

・The British Museum本(1巻1冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース BM-XBL129

・Ebiコレクション本(2-5巻のみ4冊 雑丁) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース Ebi1160

・愛知県図書館本(5巻5冊) 愛知県図書館 貴重和本デジタルライブラリー Wラ/A721/ニ/1-1~1-5


<模写について>

模写したページ https://www.dh-jac.net/db1/books/results1280.php?f1=BM-JH241-2&f12=1&enter=portal&lang=ja&skip=11&-max=1&enter=portal&lang=ja

模写の方法 JPEGダウンロード後、プリントアウトして敷き写し

使用した紙 永豊(中国紙、100枚 600円)

使用した筆 七紫三羊(上海工芸製、550円)

使用した墨 濃墨液(古梅園製、200ml 800円)


デジタルアーカイブ模写派!

かつての画家たちが、なんども筆でうつし、まなび、脈々と我が物にしてきた、絵画の教科書「絵手本」。 絵手本にならうことは、実際には会うことの叶わない、いにしえの名人たちとの対話であり、また、学習の時間でもありました。 いまは、検索によってそれらをWEB上で自由に見ることができる時代です。 このサイトでは、絵を描くものの目線で「学びたい」と思う絵手本のデジタルアーカイブを集めてみました。