佐藤 水石(さとう すいせき・活動年1806-1840)先生に学ぶ

『水石画譜』(すいせきがふ)

成立年 1814年

場所  京都

巻冊数 2巻2冊

空間を切り裂く即興的な線

水石は呉春の門人で、四条派の画家である。『水石画譜』初編は市中の人びと、第二編は植物、野菜、小さな生き物などを描いており、二編では即興的な直線で画面を分割していくような構図が印象的だ。摺りの効果は、濃淡のある墨や絵具を含ませた筆の腹で描く「付立」に近いが、本全体は肥痩のない線が目立つせいで構成主義の絵画のような雰囲気もある。大根の絵を見た際、こんな大胆な絵があるのかと驚いたが、真似してみるととても難しかった。


・The Metropolitan Museum本(1巻1冊 第1編のみ) The Met Collection JIB60

・The Metropolitan Museum本(1巻1冊 第2編のみ) The Met Collection立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース 2013.831

・The British Museum本(1巻1冊 初編のみ) The British Museum collection online立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース 1979,0305,0.244

・The British Museum本(1巻1冊 第2編のみ) The British Museum collection online立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース 1979,0305,0.268

・The British Museum本(2巻2冊 初編 二編) The British Museum collection online 1915,0823,0.208


<模写について>

模写したページ https://www.metmuseum.org/art/collection/search/78721 7ページ目

模写の方法 PC画面を見て臨模

使用した紙 永豊(中国紙、100枚 600円)

使用した筆 七紫三羊(上海工芸製、550円)、正峰(鳩居堂製、660円)

使用した墨 濃墨液(古梅園製、200ml 800円)


デジタルアーカイブ模写派!

かつての画家たちが、なんども筆でうつし、まなび、脈々と我が物にしてきた、絵画の教科書「絵手本」。 絵手本にならうことは、実際には会うことの叶わない、いにしえの名人たちとの対話であり、また、学習の時間でもありました。 いまは、検索によってそれらをWEB上で自由に見ることができる時代です。 このサイトでは、絵を描くものの目線で「学びたい」と思う絵手本のデジタルアーカイブを集めてみました。