『公長画譜』(こうちょうがふ)
成立年 1834年
場所 京都
巻冊数 天地2冊
神経の行きわたったラフさ
公長は近世の大坂画壇を語るうえで欠かせない画家だ。多忙で門人たちに教える暇がないため、乞われて出版したというのがこの本である。先が割れたり、擦れて丸くなった筆を効果的に使っているように見えるが、うまく写せなかった。地位の高そうな年配の男性と従者を描いた連作があるが、公長の関心は従者のほうにありそうだ。横長の目と太い眉が特徴的で、一見どうともとれる表情をしているが、手足の先までよく見ると心情の想像がつく気がしてくる。
〈参考文献〉岩佐伸一 「上田公長『公長画譜』について」(鈴木淳・浅野秀剛 編 『江戸の絵本 ─画像とテキストの綾なせる世界─』 八木書店、2010年)
・Ebiコレクション本(地のみ1冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース Ebi0690
・Ebiコレクション本(天地2冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース Ebi0285
・Ebiコレクション本(天地2冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース Ebi1391
・The British Museum本(上下2冊) 立命館大学 ARC古典籍ポータルデータベース BM-JH329
<模写について>
模写の方法 JPEGダウンロード後、プリントアウトして敷き写し
使用した紙 永豊(中国紙、100枚 600円)
使用した筆 精品双料小写巻(善璉湖製、480円)
使用した墨 濃墨液(古梅園製、200ml 800円)
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